私がヨット部に入った理由#04
また今年も新歓の季節がやって来ました。2年前、1浪の末に京都大学に合格した僕は、これから始まる大学生活に期待と不安の入り混じった複雑な心境でした。大学に入ったら勉強以外にも新しい事、学生時代にしかできない事、これまでの自分にはできなかった事にも挑戦したいと思っていました。 合格発表後からキャンパス内のあちこちで配られるサークルや部活のチラシを下宿に持ち帰り、毎晩熱心に眺めては、いくつか選んで体験会に参加しました。そしてその中で特に興味を持ったのが「ヨット部」です。小さい頃から水泳をしてきた僕はやっぱり「水」に関係することが好きでした。 試乗会に参加した時も春のまだ肌寒い頃であったが、琵琶湖の上をヨットで進むのは本当に楽しいと感じました。動力が風だけである船を自分たちでコントロールするという事も興味深かったです。そしてなにより部活メンバーの雰囲気が良かったです。大学の体育会系部活というものに漠然と「オラオラ」系で縦社会の厳しいものという印象を持っていましたが、そこは全く違っていました。勿論、先輩達は尊敬する存在ではありますが、温かく、部員みんなが「仲間」であるという一体感を感じました。 この日の体験会以降僕の気持ちはヨット部入部に固まりました。 そして3回目の春、僕の決断は間違っていなかったと感じています。