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オフ期間の過ごし方#1


いつもお世話になっております。新三回生snipeクルーの高槻達起と申します。

ふとするとまだ気持ちは一回生なのに、光陰矢の如しとはその通り、時が経つのは早いもので、もうすでに三回生と呼ばれるようになり、二回目のオフを迎えています。

オフ期間というものは唯一ヨットから離れたことを考えられる貴重な期間です。私はここで自身に課していた宿題に取り組みたいと思います。


それはずばり私が敬愛するショパンの「バラード二番」の譜読みを完成させることです。

この曲は小学六年生の時にユーチューブで出会いました。演奏者は山崎亮汰さんで、子供心ながら、物凄く感動したのを覚えています。

穏やかな短い序奏に導かれ、第1主題がアンダンティーノでゆったりと紡ぎだされるように奏でられる。甘美な旋律は突如プレスト・コン・フォーコの第2主題にさえぎられ、楽曲は一転して様相を変える。下行と上行を示す16分音符が右手で猛烈に反復され、左手が不安を煽るかのような旋律を繰り返す。警報を思わせるオクターヴが徐々に上行し高音域に達すると、曲想は徐々に穏やかとなり、第1主題に回帰する。ここでの第1主題の再現は、完全な反復ではない。不安に揺らぎ、徐々に緊張感(stretto, più mosso)を募らせ、唐突に第2主題に移行する。コーダでは、舞曲を思わせる激しいパッセージが激情を放出するかのように奏でられる。第2主題の断片が強音で反復され、荒れ狂う感情が極限に達した瞬間、不意に第1主題がイ短調で物悲しく回想される。ため息を思わせる休止の後、静かに曲が終わる。(https://enc.piano.or.jp/musics/463 大嶋かず路)

僕がこの曲の解説として、最も分かりやすいと思う解説を引用させていただきました。子供心にはこの曲の真に表現している意味は分からず、目まぐるしく変化する主題静と動、陰と陽の対比が面白いなぁ位にしか思っていませんでしたが、すっかり僕はこの曲の虜になりました。


ショパンはバラードを生涯で四曲しか書いておらず1番と4番があまりにも素晴らしい曲すぎる為、二番は曲の長さが短いから等の理由でコンクールに登場することはありますが、二番は一般的に、ショパンのバラードの中であまり人気ではありません。それでも僕はこの曲が四曲の中で一番大好きで、ずっといつか弾きたいなと思っていました。

しかし小学六年生の自分にとってこの曲を理解するのには、あまりに人生経験と技術、筋力が足らず、ずっと弾きたいなとおもいつつその気持ちを宿題として、心の中で固く封印をし続けていました。やがて着々と技術や考え方が成長していき、昨年の四月より譜読みを意気揚々と開始しました。しかし悲しいことに、その一月後右手首靭帯を損傷してしまい、しばらくピアノを弾くことが出来なくなってしまいました。実は、まだ怪我が治らずピアノは弾けないのですが、このオフ期間をいい機会として、この曲を弾くための背景知識や演奏動画をこのオフの間に漁り向き合ってみたいなと思います。

長くなってしまいましたが、これにてブログを終わらせていただこうと思います。

↑山崎亮汰さん(PTNA特級グランプリ)

↑反田恭平さん(ショパンコンクール2位)

↑ブルース・リウさん(ショパンコンクール優勝)


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