思い出のレース#04
こんにちは、4回生470クルーの江澤です。今回のテーマは「思い出のレース」ということで、良くも悪くも一番記憶に残っているレースについて話します。しかし、これまでに出場したレース数が多く、これ書くにあたってずいぶんと悩みました。2回生の近北予選で走らなかったことや3回生のインカレ本戦でノーレースになったが1上を2位で回航したこと。書くネタは割とありましたが、悩んだ末に選んだレースは2016年全日本インカレ団体戦本戦第1レースです。 この日は朝から強風で、時刻どおりにレースがあるだろうということで、ハーバー内がピリピリしており、その中で私はD旗前の他大のエールや海端に並ぶヨットの多さに圧倒され、周りの人たちが全員すごい人達に見えていました。D旗直前の誰かのカウントダウン、ホーンは聞こえたものの待つ船の多さで旗が見えず全員が周りを伺ったあの一瞬、船台を陸にあげられないほど雑多に並び浮かぶ船、京大サポートメンバーのエール。そのそれぞれを覚えているほど、初めての全国大会という場に緊張していました。 出艇後にも風は強く波は高くなり、迎えた第1レース。 走れない。メインが引かれないからジブが引ききれない。スピードを失って受けるブローの重いことこの上なし。早々に上がるどこかの大学のスピン。なんとか1レグを走りきったものの、リーチングレグではスピンを上げられない。必死にトラピーズに出るが、何度も波に足を掬われる。続くランニングレグではスピンを上げるも途中で沈。この後も風は強くなり、練習でもあまり経験しなかった風域になって、何度も沈してフィニッシュラインにたどり着くが結果はDNF。第2レースではフィニッシュラインにさえたどり着かなかったがこれはまた別の話。 衝撃的な初レースで、実力を思い知らされたレースとなりましたが、今年のインカレ団体戦本戦も2016年と同じ蒲郡で行われます。だからこそ今回のネタに選んだのですが。一昨年の雪辱を果たすこと、自身の成長を知ること、京大ヨット部の掲げる「インカレ総合入賞」の裏にそんな個人的な目的があります。一昨年より強風への知識も技術も京大ヨット部には備わってきていると思いますので、蒲郡の海で好成績を残せるはずです。残された時間は少なく、ましてや強風に乗る回数などかなり少なくなっていますが、引退までの時間を駆け抜けて行きます。