第87回全日本学生ヨット選手権大会#1



平素よりお世話になっております。スナイプスキッパーをしております、1回生の鈴木亮太朗です。本年度の全日本インカレについてご報告させていただきます。


まず初めに、監督、コーチ、OB・OGの方々、保護者の方々をはじめとする京大ヨット部関係者の皆様、多大なるご支援、ご協力をいただき誠にありがとうございました。そして、4日間に渡り完璧なレース運営をしてくださった運営の皆様、朝早くから夜遅くまで一生懸命働いてくださった学連の皆様、心より感謝を申し上げます。本当にありがとうございました。


本レガッタでは、微風から強風まであらゆるコンディションで470級は8レース、スナイプ級は7レースが行われました。普段の琵琶湖に比べると風量風向共に安定していたものの、他水域に比べると非常にシフティーなレースコンデション。その為、アルファベットを付けないことは勿論、帆走力やスタートの技術などヨットで常に必要とされる能力に加えて、タクティクス面やストラテジー面でも高いレベルが要求されるレガッタでした。更に、団体戦特有の“総合力”たるものが大いに試されたレガッタだったのではないでしょうか。そういう意味では、真の実力通りの順位がついたのではないかと思います。京大ヨット部は1年間目標としていた総合3位、スナイプ級3位、470級5位という結果を収めることができました。国立大学が総合3位に入るのは実に41年ぶりの快挙です。そのような歴史的瞬間に携わることができたのを誇らしく思うと同時に、京大ヨット部としての“総合力”の底力に感動しました。以下では主にスナイプチームの報告をさせていただきます。


受付日。計測、最終調整、開会式、mtgが行われました。計測の後2時間程練習する予定でしたが、無風のため出艇は中止。コロナとスペースの関係で開会式には代表者のみが参加しました。初日のスタメンも確定し、それぞれがそれぞれの役職を完璧にやり遂げられるよう入念なチェックとmtgが行われました。インカレへの期待感と緊張、燃え盛る闘志等様々な思いを内に秘めながら、翌日のレースに備える1日となりました。


レース1日目。僕にとっては初めてのインカレです。少しのワクワクとその100倍くらいの緊張とともに迎えた朝。いつもは無い検温と消毒を終えハーバーに入ると、普段の柳が崎とは少し違う、ピリッと乾いた空気が広がっていました。肌で感じて実感しました、これこそが4年間青春をかけてきた者が臨む大会の雰囲気だと。周りのセーラーが全員トップセーラーに見え、正直言うと怖気付いていました。しかし、1-4の前につくと主将をはじめとする4回生は落ち着いていました。とても誇らしく嬉しい瞬間でした。このチーム、根拠は無いけど今レガッタ走りそうだなあとぼんやり思ったのを覚えています。いつも通りの艤装、いつも通りのmtg、いつも通りの円陣を終え、さあいよいよ出艇かと思いきや風待ちを挟み、お昼前に北風がそよそよと入り始め出艇しました。その後、比較的安定した微風の北風で2レースが行われました。軸と風の振れは安定しているものの左右の海面で風量が大きく異なるコンディション。左右の海面選びとブローを逃さないことがポイントになる展開となりました。3番艇がビリ近くを走ったり、3艇が同時にペナルティーを履行するなどヒヤッとする場面もありましたが、スムーズな乗員交代や南野仁主将の貫禄の走りのおかげで1レース目68点、2レース目76点とまとめます。ただ上位校には少し及ばず暫定6位。クラス優勝を見据えると、あと3日を残して追う立場となりました。この時点で470級6位、総合は3位と53点差の6位につけています。技術面でもチームの統括面でも圧倒的信頼のある南野仁主将の存在、5番艇まで堅く揃っているという総合力の高さの重要性を実感した初日でした。


レース2日目。朝から三井寺の風がそよそよと入っています。予報的にも西寄りの強い風が吹くとのこと。今日で勝負が決まる、全員がmtgでそう覚悟を決めてレースに臨みました。不安定でレース海面も取りにくい西寄りの風で3レースが行われました。下デッキから1ピンダウンの風に変化したり、2本もノーレースになるほど風が振れるなど、強弱もシフトも非常に激しいコンディション。帆走に集中しながらも、左右ブローの特性と上マークの位置を正しく見極め、上手く風に合わせることがポイントになる展開となりました。この日のスナイプは輝きました。3レース目34点、4レース目10点、5レース目48点とまとめます。特に注目すべきは4レース目と南野・金坂艇の走りでしょう。南野主将は立場的にも色々なものを背負いながらレースに出ています。そんなプレッシャーをものともせず、この日は7-3-10と爆走しました。頼もしい限りです。4レース目では、3艇としての京大過去最高スコアを上回る、1-3-6フィニッシュを成し遂げました。全員が1上の順位から上げることができ、真の実力をもっていることを示せたレースでした。自艇はペアである能津竣一先輩の完璧なコース引きと状況に応じた冷静かつ俊敏な判断のおかげで、6位フィニッシュをすることができました。沼田・原田艇も、スキッパーの圧倒的な帆走力とクルーの完璧なコース引き、そしてどのペアよりも強い絆の力で堂々のトップフィニッシュを飾りました。2上レグで前の先輩艇を追いかける形で走っている時は、とても頼もしく感じると同時に、やはり先輩の偉大な背中はまだ遠いなあと感じました。他大学では変な焦りからか横文字が目立ってくる中、しっかり走ってまとめれたことで暫定4位まで浮上。470級も5位、総合も3位まで上がりました。微風の琵琶湖で練習していて強風の練習量は十分ではないのに、何故か今年の京大スナイプは強風を大得意としています。気持ち的にも成績的にも、良い形で後半に繋げることができた2日目でした。また、レース後にはOB・OGさんによるお寿司の振る舞いがありました。しっかりとパワーをつけて後半戦に臨むことができました。ありがとうございました。この場を借りて、感謝を申し上げます。


レース3日目。2日目と同じように朝は風がなく、出艇は見合わせ。その後そよそよと北寄りの風が入り始め、北風の微風で2レースが行われました。同じレース海面の中でも場所によって風量が大きく異なるコンデション。吹き出し口と岸に対する上マークの位置、スタート前の正しい海面選択、反対海面に寄せるタイミングがポイントになる展開でした。主将艇がビリ近くを走るなどかなりヒヤッとする場面もありましたが、難しい風の中で6レース目66点、7レース目55点とまとめることができました。自分で言うのもなんですが、今日は鈴木・能津艇がよく走りました。セオリー通りに確実なコースを引くだけでなく、時には思い切ったコース引きを得意とする能津先輩。彼の実力が大いに発揮され、難しいコンデションの中でも6-7と圧巻の走りを見せました。後ろからスキッパーとして見ていて、彼の背中はとても輝いて見えました。僕と能津先輩は順位が良くないとレース中に酷く背中が丸まっていくのですが、この日は2人とも、これでもかと背筋が伸びていました。レース中でもなお進化し続けること、これこそが京大ヨット部の強さの秘訣なのかもしれません。暫定でも1つ順位を上げて3位に浮上。着実に順位を上げています。470級5位、総合3位はしっかりとキープ。誰かが走っていない時は他の誰かが必ず走っている。スナイプチーム全体として強くなってきた、スナイプチームとして成長してきたと実感しました。総合3位という目標達成まであと少し。期待と闘志を胸に、良い形で最終日に繋げれた3日目でした。


レース4日目。最終日も朝から風はありません。出艇見合わせの後、そよそよと東寄りの風が入って来て出艇。その風もすぐに消えてしまい、風が入って来るまで海上待機となりました。京大はスナイプも470も恒例の大連結をして風待ちをしていました。その時の事を少し紹介します。11時30分頃。レースがいつ始まってもいいように戦う気持ちは切らさないようにしながら、スナイプの3,4回生の先輩方は4年間の色んな思い出や今後の事、溢れる思いを語り合っていました。「あと少しで俺らも引退かあ」「最後の1年間あっという間だったな」「引退したらスナイプチーム任せたぞ」「最後の最後で亮太朗に負けちゃったわ。悔しいけど嬉しいことだ」「1年間お前とペア組めてよかった。楽しかったぜ」「お前らこの時間を楽しもうぜ。この時間は人生で1回しかないんだから」先輩方が言ってたこと一つ一つが鮮明に思い出されます。ラスト5分くらいから僕はずっと泣いてました。先輩方が引退したら、練習に来てももう先輩方はいないんだと。心の底から笑い続けてた最高の小戸遠征ももう出来ないんだと。そう考えたら自然と泣けてきました。そして遂に11時40分にAPA旗が掲揚され、京大の総合3位が決まりました。スナイプの主将艇、470のクラスリーダー艇に京大ヨット部旗が高々と掲げられ、曳航でハーバーバックしました。ハーバーバック後、仲間と泣きながら抱き合いました。嬉しい気持ちと同時に、1回生の僕にチャンスをくれたことへの感謝でいっぱいでした。本当にありがとう。素晴らしい先輩や仲間に出会えたことに感謝です。先輩方皆、心の底から尊敬しています。大好きです。


実は、レース1日目のmtgで神谷コーチはこんな事を仰ってました。「皆、目を瞑って最終日の景色を思い浮かべてみよう。仲間と抱き合ってる景色、主将が表彰されてる景色、色んなことを思い浮かべたと思う。それ、実現させよう。4回生に素晴らしい成績をもたせて卒業させてあげよう。」それが今、本当に実現されました。勿論、京大ヨット部の部員の個々の力は凄まじいものです。同様に、OB・OGの力も計り知れないものがあります。しかし、それを最後の最後に発揮させてくれるのは田中監督や神谷コーチの熱い激励の言葉です。京大ヨット部をずっと見てこられて、時には優しく時には厳しく、常に部員1人1人に真摯に向き合ってこられた神谷コーチの力は本当に大きなものだなと実感しました。


このインカレをもって、87代の先輩方は引退されます。来年以降は今の1,2,3回生がチームの中心となって動いていくことになります。今後も努力を怠ることなく、来年度の新しい目標に向けて練習をしてまいります。来年のインカレでは今年の成績を超えれるよう精一杯頑張りますので、変わらぬご支援、ご協力の程よろしくお願い致します。

また京大ヨット部では、悲願である「インカレ総合優勝」に向けた寄付金を募集しております。部員一同全力を尽くしていきますので、皆様のご支援をお願い致します。ご検討いただける方は、ホームページトップの下部をご参照ください。


最後になりますが、本大会を運営してくださった運営の皆様、学連の方々、そして京大ヨット部関係者の皆様、本当にありがとうございました。


京都大学体育会ヨット部90期スナイプスキッパー

1回生 鈴木亮太朗

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