引退ブログ#6 中村和希
お久しぶりです。前代では大変お世話になりました。87代470スキッパーの中村です。
よく引退された先輩方が「自分が引退ブログを書いているという事実がとても感慨深いです」というようなことを仰っていますね。きっと私の代でも何人かはこのような冒頭から文字を書き連ねているのではないかと思います。
私も例に漏れず、長いようで短かった4年間のヨット人生の終幕に思いを馳せています。
11月6日。まだ辺りの木々が徐々に色付き初め、冬の気配をかすかに感じるようになってきた頃でした。
何気ない1日が私にとって一生忘れられない日となりました。
総合3位。
悲願の目標達成に、空間全てが歓喜に溢れていました。感動を涙ながら共有する者、1人喜びを噛み締める者さまざまでした。
誰がなんと言おうと、あの瞬間、私たちが世界の主役でした。
こんな素敵な瞬間に京大ヨット部の一員でいられたことは心の底から誇りに思います。
余韻を残しながらも、時は流れていくもので、気づけば寒さも深まり、冬の陽だまりがことのほか暖かく感じられる季節になりました。
私も大学の研究に本腰を入れ始めましたし、88代はすでに新たな目標に向けて始動しています。
しかし、今でも家に飾られたメダルを見る度に、あの日の光景と共に、最高にかっこいい同期や、頼もしく心から尊敬していた先輩方、生意気ながらかわいい後輩と過ごした日々や、応援してくださった方々の姿が思い出されます。
私個人としてみれば、最後の最後に成績で貢献できなかったり、反省は山ほどあるのですが、皆様のおかげで清々しい気持ちで引退を迎えることが出来ました。大層だと言われるかもしれませんが、言葉通り恩人のように思っています。感謝してもしきれません。本当にありがとうございました。
4年間という年月は、およそ鮭が一生を遂げる年月であるという話を耳にしたことがあります。4年間かけて大きく成長した彼らは産卵の後、まもなく一生を終えるようです。次の世代の繁栄を心に願いながら。
私達も遂に先輩方から受け継いできた襷を次の世代に渡す時が来たようです。
京大ヨット部が次の代もますます繁栄していくことを願っています。
応援しています。
京都大学体育会ヨット部
第87代 中村和希
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