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引退ブログ 加藤双葉(スナイプ・スキッパー)


こんにちは。元スナイプスキッパー、そして86代主務を務めました加藤双葉です。とうとう最後のブログとなりました。4年間を思い返し始めたらとんでもない長文になってしまうので、最後の1か月について書こうと思います。

私はペアの原田と軽風の4番艇として夏休みの練習を頑張っていましたが、団体戦予選前の最後のポイントレースで前を走ることができず、5番艇になることが決定しました。予選1週間前という直前も直前という時期に最後のチャンスを与えてもらったにも関わらず、期待に応えることができなくて、チームのみんなに申し訳ない気持ちや情けない気持ちでぐちゃぐちゃでした。原田とほぼ言葉を交わすことなくハーバーバックし解装したのは、ペアを約2年間組んできて初めてでした。その気持ちのまま帰宅し、ぐちゃぐちゃした気持ちを持ちながら、引退までの残り1か月をどう過ごそうか考え始めました。もちろん、もううまくならなくていいやという気持ちは1ミリもなく、インカレまでの練習に全力で取り組むことには変わりないけれど、レースに出る可能性がわずかになった唯一の4回生としてどう過ごそうか。いろんな感情が入り混じりながらも、このチームで目標を達成するために、レースに出るメンバーがレースのことだけを考えていつも通り走るだけでいいような環境を完璧に作ろうと決意しました。

この決意以降は沖にどんな備品があれば安心か、インカレ開催地の蒲郡に何がそろっていればいいか、陸の仕事として何が必要か、サポート体制の全てについて常に考えていました。レースメンバーのみんなを気持ち悪いぐらい観察して、このペアはこのタイミングでレスキューから水分をもらいたいだろうな、この子は沖でやっぱりグリップ(ロープが持ちやすくなる手袋)使いたいって言うかもな、考えられる全ての状況を想定して準備を進めました。それ本当にいるかな?とおそらく全員が思ったであろう予備のグリップまで買いそろえたのはこれが理由です(実際にインカレ2日目にまさにこの状況になり、無事予備グリップは活躍しました)。陸の動きを取り仕切ってくれていた後輩には何度も漏れがないか確認して、今思うと申し訳ないぐらいしつこかったと思います。最終的には470の備品にまで口を出してしまい、さぞうっとうしかったでしょう。でも、絶対にどの大学よりも無敵なサポート体制を作りたかった。ずっと一緒に練習してきたこの子たちには、いつも通りヨットに乗って、いつも通り帆走して、いつも通りコースを引くだけで他はもう安心だのメンタルでいてほしい。その一心で過ごした1か月でした。

プレイヤーとしてこの4年間に悔いはないかと聞かれると、正直全くないとは言えません。最後まで期待に応えることができず、長い間一緒に戦ってくれた原田には申し訳ない気持ちがいっぱい残っています。ただ、サポート体制を整え続けた最後の1か月には後悔はないです。自分のしたことに全部意味があったかどうかはわからないし、自己満足に過ぎない部分だってあったかもしれないけれど、きっとチームのことを誰よりも考えて過ごした1か月でした。ただ、これは私がすごいのではなく、京大ヨット部というチームがすごいんです。4年間同じ組織にいて、最後の最後までこのチームが好きだと心の底から思えるってとんでもないことだと思います。私は中学も高校も部活に所属していましたが、これは初めての経験です。このチームで絶対に目標を達成したい、そのために全力を注ぎたい。そう思わせてくれたのは、今までチームを作り上げてきてくださった先輩方、ぶつかり合いながらもついてきてくれた後輩のみんな、そしてずっと一緒に駆け抜けてきた同期のみんなのおかげです。本当に恵まれた環境に身を置かせていただいて、すごく幸せなヨット部生活でした。この4年間で関わってくださった皆様に心より感謝いたします。

少々まとまりのない文章となってしまいましたが、以上で引退ブログとさせていただきます。京大ヨット部87代も、引き続きご支援ご声援のほどよろしくお願いいたします。4年間、本当にありがとうございました。

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