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オフ期間の過ごし方 #2


 こんにちは、4回生の470スキッパーの十枝航太です。

 さて、ヨット部のオフ中の過ごし方ということですが、まずヨット部といえば休日にしか部としての練習がなく、平日にはなんでもできるというのが特徴です。そして、4回生ともなり平日に入っている授業が少なくなると、泊まりで遠出ができちゃったりするわけです。というわけで、そんな4回生5人で先日行ってきた富士山遠征について今回は書こうと思います。


7/31(月)

 我々、小澤、赤城、石橋、畑中、十枝の京大ヨット部富士登山隊は早朝6:00過ぎに京都を車で出発した。石橋が遅刻をかましたため、出発が数分遅れるというアクシデントはあったものの、ほどほどに車を飛ばした甲斐もあり、富士山登山口行きのバスが発車する駐車場に予定より早い10:40くらいに着いた。道中、車内から見えた赤黒い富士山はでかいの一言で登る前から圧倒された。

 そしてその駐車場にて、すでに標高が高いため全く暑くないことに感動しながら、高地順応をしつつ装備を整え、12:00にバスで登山口へ向け出発した。

 12:30より登山口付近にて再び高地順応をした。登山口の標高は雲海の高度を越えており、下に見える雲の景色が見事だった。高地順応中、石橋が少々疲れた顔をしながら、高山病かもしれないと言っており(結果としてただの気のせいだった)、流石に雑魚すぎるだろと皆で面白がった。

 13:20ごろ登山開始。皆本格的な登山は初めてということもあり、休憩多めで登ったが、我々の登山ルートの途中にある宝永火口までは割とすぐだった。さて、その宝永火口だが、ここが1番の難所だったように思う。まず、遠近感がおかしくなるほどの巨大なすり鉢のような地形で登れど登れど後ろを向くと全然進んでいないような感じがした。また、足元は砂やれきでかつ傾斜が急で、皆1歩進んでは0.3歩ずり落ちることを繰り返し、体力を消耗した。火口の半分くらいで誰かが、ずり落ちないように1歩1歩を踏みしめてゆっくり行くという方法を発見したお陰で体力的には余裕ができ全体的なペースも上がったが、宝永火口に突入してから脱出するまでに2時間程かかったように思う。そこからは、ルートを間違え本来ルートではないところを横断するということはあったものの、淡々と登っていった。途中石橋が自分の飲み水をふたの閉め忘れでリュック内にぶちまけ、1Lを1000円で購入するはめになるということをやらかしていた。

 17:30ごろ、その日の目的地である山小屋に到着。そこで晩ご飯を食べ、明朝の山頂アタックに向けて準備を整え、19:00ごろ就寝した。晩ご飯はカレーであった。事前にそれは知っており、行動食は道中食べていたが空腹は空腹だったので、山小屋に着く前の30分くらいは皆カレーのことしか考えていなかった。カレーはめちゃくちゃ美味かった。泣くほど美味かった。人生で1番美味いカレーだった。


8/1(火)

 1:30起床。寝てる途中、水が屋根を叩く音やゴロゴロという音で目を覚ましており、嫌な予感がしていたが、起きた時も中々の悪天候だった。天気予報は雨ではなかったし、31は晴れていたので、山の天気が変わりやすいというのは本当だということを実感した。幸運なことに2:20ごろには雨はほぼ止み、予定より山小屋に止まることにはなったが、2:30ごろ山頂で日の出を見るために山頂へ向けて出発した。

 山頂までの道には少々雪が残っており、気をつけて登る必要があった。登る途中途中で標高を確認するとどんどん3776mに近づいていっているのは非常にうれしかった。寒さや疲労などで皆、口数が少なくなることもあったが、中島みゆきの『荒野より』を流すことでテンションを上げて登っていった。

 4:00ごろ、富士山頂の火口、いわゆるお鉢に到着。そこからは4:40の日の出に向けて、火口の東側に移動していったが、非情にも東の方には雲が立ち込め、日の出を見ることは叶わなかった。気を取り直しお鉢巡りをそのままやり、6:00ごろに日本の最高地点、富士山剣ヶ峰に到達した。日の出を見れなかったことや寒さと疲れで少々感情は死んでいたものの、やはり達成感はあった。その後はお鉢巡りを完遂し、下山を開始した。

 雪や大きめのれきに苦しみながら、7:30くらいには泊まった山小屋に着いた。そこで朝ご飯と休憩を挟み、8:00過ぎに出発。柔らかい砂地をクッションにしながら駆け降りるという大砂走りをしながら、行きでは4時間以上かけた道を2時間もかからず、登山口まで下りることができた。下りている途中でわかったことだが、何故か私は他の人より下りが下手だった。登りはペースメークも含めて他の人に絶賛されるほど良い感じだったのに、下りでは皆に置いていかれるばかりであった。

 11:00にバスで登山口を後にし、12:00前には車で帰路についた。帰る途中には銭湯でさっぱりしたり、静岡名物さわやかハンバーグを食べたりした。19:00ごろ京都着。


この富士登山では、一歩一歩着実に進んでいくことや仲間を気遣い助け合うことといった人生において大事なことを改めて学ぶことができた。また、富士山の雄大な景色や登山という行為そのもので心が洗われるような感じがして、さっぱりとリフレッシュすることもできた。素晴らしい充実した経験をすることができたので、これを糧にヨットに最後の3ヶ月、邁進していこうと思う。

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