部活内での自分の仕事 #3
3回生snipeクルーの奥村歩です。今回は「部活内での自分の仕事」についてです。私は1回生の時から「時報・体操係」をしています。たかが時報・体操かもしれませんが、今年の第84代京大ヨット部が大事にしている「環境をつくる」ことに通じる仕事として、誇りと責任を感じています。字数の関係上、今回は「体操」に絞って書こうと思います。それでも長くなってしまい(約1400字)読みづらいかもしれませんが、もしよければ読んでいただけたらと思います。「体操」は朝と昼の出艇前にします。主将の「集合」「体操」という号令の後、大きな円になって、私が体操の掛け声を行います。私は個人的に、この体操には単なる準備運動以上の役割が二つあると考えています。まず一つ目が、チームの雰囲気に対する役割です。レースでも琵琶湖練習と同じ体操を毎朝行うことで、チームの雰囲気を整えることに貢献したいと思います。特に、京大ヨット部にとって一番重要な全日本インカレ団体戦では、いつもと違う環境で特有の空気に包まれています。その時に平常心を取り戻すきっかけにしてもらいたいと思い、練習も本番だと思って体操をしています。二つ目が、他のチームに対して、「京大って強そう」と少しでも思わせる役割です。私は高校のフィールドホッケー部のコーチの言葉が心に残っています。『強豪校は試合前後のふるまいから他校を圧倒する。』会場に来る時の様子から出る時の様子まで、その一つ一つで他校に「強そう」と思わせることで心理面から勝利への環境を整えるという意味です。運動部出身の人は似たことを言われた経験がある人も多いと思います。他の競技と同様、相手チームへの印象はそれぞれの潜在意識に染み付き、その大会への思いが強いほど、ぎりぎりの局面で勝敗を決する重要な要素になると思います。京大のイメージをつくり、有利なレース展開をするために、声量だけでなく、声の出し方や声質・テンポを自分なりに考えて、他校を圧倒するような体操にしたいと思っています。(どれだけ実現できているかわかりませんが。) 昨年のインカレ団体戦では、私はレースに出ないことが確実だったので、レースメンバーが必死でハイクアウト(体を乗り出して艇の傾きを抑えること)やセールトリム、コース引きをするのと同じ気持ちで時報・体操に臨もうと思い、朝から声を出すための準備を入念にしました。毎朝みんなより少し早く起きて、軽いランニングで体を温め、シャワーで汗を流し、ホットコーヒーで喉を温めてからハーバーに行きました。1,2日目は事情があって他の人に体操を任せましたが、3,4日目の体操では自分のベストパフォーマンスを発揮できました。私の意図していたことがどれだけ達成できたかはわかりませんが、チームの勝利に少しでも貢献できたら良いなと思っていました。 少なくとも今年のインカレ団体戦までは私が時報・体操をするつもりです。今年はレースメンバーとしてもチームに貢献することを目指しています。従って、今年は昨年同様の準備をして臨めるかはわかりませんが、どんな立場でも自分のベストな時報・体操ができるようにしたいと思います。来年以降、後輩にこの仕事を引き継ぐかもしれませんが、どんな形であれ、合目的的でより良い体操にしてもらえたらと思います。大変長くなりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございます。