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思い出のレース#08

4回生470スキッパーの梶村です。 「自分がこのテーマで書くならやっぱり2回生の団戦予選やなー」、と思っていたのですが先日それに勝るとも劣らない思い出のレースができたのでそちらを書かせていただきます。 先日行われたインカレ個人戦予選2日目。 第4レース21位。目の前が文字通り真っ白になり、心がポキンと折れた音が聞こえたような気がしました。初日のビハインドを必死に巻き返していた矢先の出来事でした。紫雲のOBさんや入口さんの激励も耳に入らず、ヨット人生最後のインカレ個人戦への切符が手から零れ落ちた実感をひしひしと感じました。 しかし、クルーの関の目はまだ死んでいなかったので、「予選落ちにしても全力で戦わないと関に失礼だな」と、義務感のようなものを抱え最終レースをスタートしました。するとまさかの1上3位。一縷の望みがつながった瞬間でした。競っていた艇の位置を確認し、必死に走りました。しかし2上で右に伸ばすが非情にも風は左へシフト。3点差で勝たなければならない滋賀大に追いつかれます。 「今度こそ終わった」と思いましたが、相手はマークすれすれにポートアプローチをしてきます。ラフしてタック……ピタリと止まった!!マークの横で相手のスタンに追いつき衝突しかけます。ラフして避けてプロテストと声をかけました。そこからフィニッシュまではプロテストのことしか考えていませんでした。 審問ではは無我夢中でプロテスト委員に主張しました。マグネットを置く手が震え、何度も置き直したことを覚えています。外に出ると監督、コーチ、チームのみんなが待ってくれていました。「きっと勝ってる。きっと……」そして再度呼ばれ判決文が読まれました。「………被抗議艇はマークから1艇身のところでタックを返し、大きく減速した……」顔を上げられませんでした。緊張の糸が切れ安堵の気持ちでいっぱいになりました。こうして僕の長い一日は終わりました。 結果として予選を突破することができましたが、純粋なレース結果で見れば予選落ちでした。プロテストで相手を落として上がったのです。落ちた彼は必ず本戦の結果を見るでしょう。彼に胸を張れるように個人戦本戦を走り抜きたいと思います。引退まで残りわずかですが最後まで応援よろしくお願いします! 

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