思い出のレース #26



こんにちは、3回生スナイプクルーの倉又陽菜です(写真右)。


「思い出のレース」ということで、入部1年目の新人戦2日目第1レースについて書きます。始めたばかりのヨットで早くも躓きまくっていた私に、もう少しこの競技を頑張ってみようと思わせてくれたレースです。そして今でも、何を大切にして部活がしたいか、前向きに考えさせてくれる糧となるレースです。


なんだか仰々しい紹介をつけてしまい、続きが書きにくくなっちゃいました(笑)。


新人戦前、新入生の中でも群を抜いてド下手くそだった私は、正直モチベーションがほとんど消えかけていました。いつまで経っても基本動作を習得できず、ヨットというよりも、ただ必死にダンスの振り付けを覚えて不安定な足場の上で踊っているような感覚でした(笑)。確実に迷惑をかけるであろう新人戦は、憂鬱でした。

  

そんな憂鬱に追い打ちをかけるように、2日目当日朝の無慈悲な乗員交代によって、いつもの優しい2回生スキッパーではなく、闘志に満ちたスパルタスキッパーと乗ることになってしまいました。ビビり散らかしながらスタートラインに向かいました。スタートの状況、風や位置どりなどは全く覚えていません。ただただジブを合わせて、言われるがままのタイミングでタックして、スタートしてしばらく経って気づいたらほとんどの船がはるか後ろに見えました。初めて見る景色でした。今のコースがどう伸びているか、目の前の船にこれからどう勝ちにいくのかをドヤ顔で自信満々に説明されました。どんどん前の船を追い越していくのが衝撃でした。「絶対に動くなよ、揺らすな!」と言われて息をひそめてセンターボードにぶら下がっていたら、フィニッシュと同時にホーンが鳴りました。ヨットレースでは1位のフィニッシュ時にホーンを鳴らすのですが(この時は3番目のフィニッシュでしたが、前2艇がフライングしていたため1位でした)、当時の私はホーンの意味も知らなかったので、1分後くらいに周りの空気を読んで状況を理解しました(笑)。


終始ぽかーんと乗っていただけでしたが、「レース」というヨットの新しい一面を知り、今まで躓いていたのはヨット競技のほんの入り口でしかなかったことに気づきました。もちろん事前にレースの説明は受けていましたが、実際に前の船と競り合いコースや艇速で抜かしていく光景は、正真正銘はじめてでした。ヨットにはもっと面白い未知の世界や要素が他にもたくさんあるかもしれない、それに早くたどり着くために目の前の基本練習を頑張りたい、と思うようになりました。


こうして振り返ると、このレースに限らず、甘ったれていた私を、たくさんの方が刺激を与えつつ見守ってくれたおかげで、少しずつ、ヨットが楽しい・上手くなりたいという気持ちが強くなりました。


かわいい新入生たちも、尊敬する先輩や同期も、今年どこかで苦しくなる時もあると思います。そんなときに、後輩にヨットの新しい楽しさを感じさせられる、解決の糸口を一緒に探せる、悩んでいる人に楽になる言葉をかけられる、そういう部員になることが、レースメンバーではないしょっぱい立ち位置からでも部に貢献するひとつの方法だと思っています。実力不足への焦りもありつい視野が狭くなりがちで、現状まだまだ程遠いのですが、今まで周囲にしてもらったことを返していけるように、ヨット技術以外の部分も丁寧に取り組んでいきたいです。

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