インカレ団体戦本戦#3
お世話になっております。新4回生470クルーの豊田航生です。今回は江ノ島ヨットハーバーで10/31〜11/4に開催された全日本インカレについてご報告させていただきます。
今回の大会は不安定な風の中、4日間で470は8レース、スナイプは6レースが行われました。
89代最後となる大会で、代として総合3位を目指していましたが、結果は470級が11位、スナイプ級が5位で総合としては8位という結果に終わりました。
今回のインカレについて私の目線で少し書かせていただきます。稚拙な表現が多くなっていますが、よければ目を通していただけると嬉しいです。
私は3回スキッパーの上中の軽風クルーとして、今回のインカレに出場させていただきました。今までずっと夢見ていた憧れのインカレの舞台に出れることを誇りに思い、また私たちの実力を信じてくれた89代に報いたいと奮っていました。
1日目は、途中で風が落ちDNFが多数発生するレースとなりました。自艇は1上を30位前後で回り、叩きもしないが走っているわけでもない順位でそのままフィニッシュできるものと思っていましたが、2上を超えたあたりで風がすっかり無くなってしまい、必死にスピンを張りながらフィニッシュマークまで向かいましたが僅かな差でフィニッシュウィンドウ内でゴールできませんでした。雰囲気作りのためにも最初が肝心だと分かっていたのに前を走れず辛く、悔しく、苦しみました。この日はこの1レースのみで終わってしまい、悔しさが込み上げてきましたが、「自艇のパフォーマンス自体は悪くない、しょうがない」と帰りの曳航中に上中と話して明日に気持ちを向けることができました。
2日目の出艇時は当初の風の予報よりも吹いていて、私はレスキュー艇でのサポートから始まりました。自艇が叩いても同チームの他艇が前を走ってくれていたり、スナイプチームが走ってくれていたり、常にLINEで詳細過ぎるほどの風の分析が送られてきたりして、このチームに頼もしさを、まさに「総合力」を、感じました。しかしなかなか470チームの結果は振るいませんでした。この日の最終レースでは風が落ちたため、流れを変えようと意気込みながら出場しましたが、今までに経験したことのないくらいの大きなうねりに翻弄され、目標よりも低い34位でフィニッシュしました。陸に帰るとチーム全員が励ましてくれ、大雨の中びしょ濡れになりながら先輩後輩問わず解装を手伝ってくれました。支えてくれている人の温かみを感じ、これに報いなければいけないと自分を再度奮い立たせました。
3日目がやってきました。予報通りの強風で、朝出艇したもののすぐにAPH旗が上がってハーバーに帰ってきました。出艇直後の海面では沈艇が続出し、デスマストした艇も見受けられました。怖気付いてしまったのか、この期に及んで自分の出番ではないと思って、少し無責任になってしまった自分に同期が喝を入れてくれてくれました。他にも本当にたくさんの人に励まされ、背中を押され、応援の有り難みを身に沁みて感じました。午後に少し風が落ちて出艇しました。必ず走ってくれると信じて全力でサポートし、いつでも出場できるようにとスタンバイしました。明日はあっても1、2レースだと分かっていたのでこの日に大勢が決まることは認知していました。チーム全員で1レース毎に真剣に挑み続けましたが、目標にはまだ及びませんでした。
最終日を迎えました。朝は風がなく、陸、沖での長い風待ちの後に南風軽風でレースが行われました。京大470が得意とする風でした。これで終わると思うと体が力みました。スタートで出遅れ、帆走、動作も上手くいかず気づいた時には前に大艇団が形成されていました。しかしトップの理紗さん、シングルの見た目の琳哉を見つけて、こんなところで終われないと一層気を引き締めて走りました。が、全く及びませんでした。終わりとは呆気ないなと思いました。帰りの曳航では何も考えられず、ただ茫然としていました。帰ってくるとみんなが「お疲れ様」と言ってくれました。情けなくて不甲斐なくて空虚で、でもまた背中を叩いてくれる人がいて正直感情はぐちゃぐちゃでした。バースで理紗さんと話しました。この経験を糧にしてくれとおっしゃって、ハッとしました。気づかないうちに頼もしい巨人の肩の上に立っていたのだと今更ながら気づきました。涙が溢れそうになりました。しかしここで何も成し得なかった自分が人より先に泣くことは烏滸がましいと思いました。その後も様々な人が励ましてくれました。彼らは私が忘れかけ、忘れようとしていた未来を示してくれました。奇しくもインカレは来年も同じ場所で行われます。来年こそはもっと良い景色をチーム全員で見れるように精進します。
最後となりますが、遥々遠くから応援に来ていただいたOB、OG、保護者の皆さん、レースの運営に関わっていただいた方々、そして普段から京大ヨット部を応援していただいている方々に心より感謝を申し上げます。
この経験を大きな糧として、部員一同精進いたしますので、今後ともご支援、ご声援のほどよろしくお願いします。
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